『月刊キング』4月号(講談社)。600円(税込)。大特集「愚直・復活・挑戦・継続・遅咲き 男に勇気をくれる100人のドラマ」。かつて大日本雄弁会講談社(いまの講談社)は「キング」という大衆向けの雑誌を発行し、爆発的な人気を誇った。その名を受け継ぎ、「若いことを損なことだと思っている20代、30代前半の男性に、面白いことはまだまだたくさんあるということを伝えたい」(原田隆編集長の創刊の辞)という狙いのもと、2年半前に創刊されたのがこの「月刊キング」だ。言葉を包み隠さず言えば、創刊号23万部という数字はおそらく維持できていないだろう。男性誌ということで、スポーツ用品や化粧品、自動車関係の広告は入っているが、当初期待していたような読者層を掴み切れていないというのが実情ではないか。「月刊キング」創刊時は、「内容がごちゃごちゃし過ぎていて読みにくい」「広告記事と特集記事の区別がつかない」といったネガティブな評価が多かった。実際、だれが読んでもそれは明らかだった。
しかし、あまりの情報の多さに無関心でいたくなる自分を駆り立てて、手に取って同誌に目を通してみると、「20代、30代の男性たちよ、もっと人生を楽しもう」というメッセージは十分過ぎるほど伝わってくる。メッセージの伝え方としてはそれこそ「愚直」過ぎるのかもしれないが、他では読めない記事がギッシリ詰まっている。4月号の特集では、芸人コンビ・爆笑問題の太田光について、日本テレビ制作局次長の菅賢治(すが・けんじ)氏が心温まる談話を寄せている。読売ジャイアンツの小笠原道大選手のインタビュー記事も熱い。
「ホットドッグプレス」や「ブルータス」の全盛期のような熱い時代が再びやってくる気はしないけれども、『月刊キング』が見せてくれるような、「他人の芝生が青く見える」口惜しさや焦燥感が世の中にもうちょっとあってもいい、気がする。





















