
(ブルータス2009年2月15日号、マガジンハウス、定価590円・税込)物事をカッコ良く切り取るのが得意なブルータスが、最新号で農業を特集している。
表紙には、白菜を手にしたアートディレクターの佐藤可士和氏をはじめ、雑誌などでよく見かけるクリエイターたちとその家族がずらり。「自作」の野菜を手に笑顔を見せる彼らの格好は、まるで都会を散策しているかのような洗練されたスタイルである。
金持ちの暇つぶしじゃないの? と、斜に構えてみたくなる気持ちを抑えてパラパラめくってみると・・・。
「農業には以前から興味があったけど、どうしても敷居が高かった」という佐藤氏。が、昨年入会した会員制の貸し農園なら、「年に数回行ってタネまきと収穫をするだけでも大丈夫」な、お手軽農業だとか。佐藤氏に言わせると、「スノボや釣りと同じで、週末のレジャーとして楽しいし、子供にとっても土に触れるいい機会となる。どうせ始めるなら長く続けたい。無理をせず、楽しく農作業を満喫していますよ」。
やっぱり、金持ちならではの優雅さだよね・・・。そんなひがみ根性を抱きつつ読み進めると、最後に「可士和流に農業をリ・ブランディングするならば?」というお約束の質問が。「まずはレジャーやエンターテインメントのひとつとして、農業を広めることを考えればいい。身近になれば、この魅力にみんな気づくと思いますよ」と答えた佐藤氏。例としてあげた手法は・・・。
(1)ファッションや、ライフスタイルまわりを充実させること。
(2)呼び名も考えたほうがいい。"アグリライフ"や"ファーマー"といった呼称を積極的に使うのもひとつの手。
・・・なんだか最後まで「身近さ」を感じられなかったのは、書評子の頭が凝り固まり過ぎているからだろうか。先日は、「渋谷ギャルが農業再生 米作り挑戦、秋に商品化」というニュースも報じられていた。巷では、農業を流行らせようという機運が盛り上がりつつあるようだ。
おしゃれな"ファーマー"に対する賛否はともかく、本号には、農業を営む若い世代を取材した「僕らが農業を選んだ理由。」、各地で獲れる在来野菜を紹介した「古いけど新鮮な味!? 伝統の在来野菜」、全国各地の野菜直売所を紹介した「日本全国直売所」など、農業(野菜が中心)にまつわる様々な切り口の情報が掲載されていて、読んでいて飽きない。おすすめは「ベランダから始める農業入門」。初心者でも比較的簡単に作れる、ほうれん草、じゃがいも、ミニトマト、しその栽培方法が丁寧に解説されている。一度挑戦してみてはいかがだろうか。(WEB担当・湯田)





















