
『夜露死苦現代詩』(都築響一著、ちくま文庫)という詩の本があります。といっても「これ、いいよね。」「うん、いい。」といった初心なカップルのコミュニケーションのようなフラジャイルなポエムはどこにも書かれていません。この本で扱われている「詩」は、実は詩として生まれたものではないのです。この本では、どうしようもなく生まれてしまった言葉にならない言葉を、そっと「詩」と呼んでいます。
「あの夏の狸の尻尾がつかめなくって」
これ、なんだと思いますか?寝たきり老人の独語です。このように、扱われているのは詩ならぬ詩です。しかし既存の詩を揺さぶる力を持った言葉かも知れません。玉置宏、湯呑、エミネム、暴走族の特攻服、エロサイトのコピー、死刑囚の俳句、点取占い。ありとあらゆる「見向きもされない言葉」があなたの目に飛び込んできます。笑ったり、ゾッとしたり、言葉の力に翻弄される楽しみがここにあります。(五反田店・有地)
ISBN:978-4480427021、刊行日:2010/4、定価997円(税込)




















